おんぶはいつから?赤ちゃんの発達に合わせた選び方とおんぶ紐の種類を徹底解説!
赤ちゃんを抱っこしながら、ママ一人で家事や上のお子さんの育児をするのは大変!!
そんな時、親子がぴったりと密着し安定したおんぶ紐があれば、家事はもちろん身動きできやすく趣味や外出など赤ちゃんと一緒にできて子育ての幅はぐんと広がります。
また、赤ちゃんの顔がママの肩越しに見えるような高い位置でおんぶができれば、ママの身体負担が減り、おんぶをされる赤ちゃんはぬくもりを感じながらママやパパと同じ景色を見ることができます。
このように、ママやパパにも赤ちゃんにも多くのメリットをもつおんぶですが、おんぶ紐の種類が多くてどのような基準で選んだらいいか迷いやすいものです。
そんなパパやママのために、快適なおんぶのための基本知識や選び方を解説します。
1. おんぶはいつからできるの?
日本では、おんぶは首すわりからと言われることが多いですが、アメリカではおんぶは腰すわり以降から、ヨーロッパでは首すわり前の赤ちゃんもおんぶをしている人がいます。なぜ、このように国によって考え方が全く違うのでしょうか。おんぶ開始に最適な時期はいつなのでしょうか?
答えは、おんぶ紐の種類にあります。おんぶ紐はどれも同じではなく、種類によりおんぶをされる赤ちゃんの姿勢や位置は変わります。赤ちゃんの身体の仕組みとそれぞれの発達段階に合わせ、おんぶされる赤ちゃんの姿勢を適切にサポートする必要性があります。
現在、日本では多種の抱っこ紐やおんぶ紐が販売されており、それぞれのメリットやデメリットがあります。大人の使いやすさや快適さ、そして赤ちゃんの発達段階に合わせて選びましょう。
ヨーロッパでは首すわり前からおんぶ?
ヨーロッパの赤ちゃんの出生時体重は、日本の赤ちゃんよりも平均して大きいです。里帰り出産の習慣がないヨーロッパでは、上のお子さんのお世話や家事で忙しいママが生後1〜2ヶ月の赤ちゃんをベビーラップでおんぶすることもあります。赤ちゃんの大きさを考慮すると、日本人の赤ちゃんを安全かつ快適におんぶできるようになるのは生後10週間以降でしょう。
抱っこより、おんぶの方が身動きは取りやすいものですが、新生児期の赤ちゃんの抱っこは、ママにとっては妊娠していた頃とさほど変わらない感覚で過ごすことができるはずです。新生児期にママも赤ちゃんも共に抱っこ紐を使うことに慣れていれば、はじめておんぶをする時にはスムーズにできるはずです。
首すわり前からのおんぶ紐
生後間もない首すわり前の赤ちゃんをおんぶする最も安全な方法は、一枚布で織物製のベビーラップを使うことです。
大人がベビーラップの扱いや、適切な引締め加減に慣れていれば、首すわり前からでもおんぶができます。
ベビーラップは、小さな赤ちゃんの身体に完全にフィットしながら包み込み、頭部の安定、正しいM字開脚姿勢と呼吸のしやすい姿勢をキープします。布を細かく調整して引き締めることで、赤ちゃんの骨盤から背中、首元までを隙間なく支えます。 小さな赤ちゃんのおんぶでは、高い位置におんぶができる巻き方を選びます。高い位置のおんぶは、背負う大人が赤ちゃんの顔をみたり、赤ちゃんの呼吸を首の後に感じたりできます。 首座り前の赤ちゃんにおすすめのベビーラップの巻き方は、リュックサックキャリーです。小さな赤ちゃんを安全に高い位置に乗せる方法について以下のビデオで紹介しています。
【ベビーラップで首すわり前におんぶするときの注意点】
- 対面抱きの巻き方でベビーラップの扱いに慣れる
- ぬいぐるみや人形、または米袋などで背中への乗せ方を習得しておく
- 赤ちゃんの様子を確認できる高い位置でおんぶする
- ベビーラップで首から膝までしっかりと支えているか
- 顎が胸に近づくような丸まった姿勢になっていないか
- 顔が布に隠れていないか
首すわり前からおんぶをしたいときは、最寄りの抱っこやおんぶのアドバイザーにご相談してみませんか?あなたにとっての安全な背中への乗せ方や巻き方のポイントをきっと教えてくれますよ。
首すわり後からのおんぶ紐
首がすわってくると、赤ちゃんの体重は生まれた時の倍以上になり、抱っこでは身動きがとりにくくなってきます。
日本ではこの頃からおんぶを始めることが多いです。 赤ちゃんの首がしっかりすると、少し抱きやすくなったように感じるママやパパもいるのではないでしょうか。ただし、はいはいをするくらいまでは、赤ちゃんの体幹の筋肉はまだまだ未熟なので、お座りのような姿勢で長時間支えることはできません。
腰座り前のおんぶ紐は、赤ちゃんのM字姿勢、首〜背中〜骨盤までの適切なサポートが必須です。適切な姿勢でサポートすることで、赤ちゃんはおんぶされながら自分でバランスをとったり、リラックスしたりできます。脚のM字姿勢や背骨の緩やかなカーブを保てるよう、赤ちゃんの股幅や背当ての高さにぴったり合うものを選ぶ必要があります。
【腰座り前に使用できるおんぶ紐の条件】
- おんぶ紐の背当ての素材に注意しましょう!固い素材の背当ては赤ちゃんにぴったり合わせられず、正しい姿勢で密着させることが難しいです。弾力性のある柔らかな織布なら、赤ちゃんの体幹をしなやかに包み込み、自然な姿勢をしっかりサポートできるので安心。ディディモスの上等な織布生地を使ったベビーラップはもちろん、キャリアタイプの抱っこ紐も赤ちゃんに無理なく、適切な姿勢で大人の身体に密着させることができます。
- 背中の高い位置で安定したおんぶができる
-
M字開脚と背中の緩やかなカーブを保つ
腰座り後からのおんぶ紐
赤ちゃんの腰が座れば、ベルト式抱っこ紐、いわゆるソフト・ストラクチャー・キャリア(通称:SSC)でより手軽におんぶを楽しむこともできるようになります。
お子さんが活発に動く時期でもありますが、背当ての上から両腕を出しても大丈夫です。ベビーラップならダブルハンモック、メイタイやディディクリックならシートを補強して、より体重分散できる巻き方を選ぶとおんぶの負担を軽減できます。
日本の昔ながらのおんぶ文化
赤ちゃんを日常的におんぶして、子育てしながら仕事や家事をする文化が日本にはあります。兵児帯や昔ながらのおんぶ紐は、赤ちゃんが泣けばさっと負ぶうことができて、大人が少し前屈みになると赤ちゃんが高い位置で安定しやすいタイプのおんぶ紐です。農作業や家事をする際は、直立よりも前屈みになることが多かったので、理にかなっていたのかもしれません。現在は防災グッズとして、素早く高い位置でおんぶができる、兵児帯や昔ながらのおんぶ紐が再注目されています。
2. おんぶ紐の種類の徹底解説
おんぶ紐の種類はたくさんあります。それぞれの特徴、対象月齢や利用目的から、自分と赤ちゃんのニーズにあった商品を選ぶことをおすすめします。デザインだけではない、タイプ別の特徴と使用時期から、自分と赤ちゃんに適したおんぶ紐を選んでください。
一枚布タイプ:ベビーラップと兵児帯の違い
ベビーラップと兵児帯は、どちらも一枚の長い布(4,2~4,5m前後)ですが、使い方や抱き心地が全く異なります。
兵児帯
幅は約38cmでベビーラップよりは幅狭です。日本で昔からおんぶに使われてきたさらしや兵児帯は、赤ちゃんを束で大人の身体に結び付け、お尻と脇下を支えます。 ◆メリット- 赤ちゃんを素早く高い位置でおんぶできる
- 赤ちゃんの快適なM字姿勢をキープしにくい
- 束で赤ちゃんを支えているので長時間のおんぶに不向き
ベビーラップ
幅は約70cmあり、布面積が兵児帯の倍近くあります。そのため、新生児から大きな赤ちゃんも首から膝まで安全にしっかりとサポートします。股関節の発育に理想的なM字姿勢、背中は緩やかな「し」の字カーブの背中で支え、赤ちゃんがリラックスしやすい姿勢のため長時間でもおんぶできます。また、高い位置でおんぶできるので、大人の身体も楽です。 ◆メリット
- 抱っこ、おんぶ、腰抱きなど成長に合わせてたくさんの抱き方ができる
- 赤ちゃんの体重を上半身全体に分散することで肩と腰への負担を軽減する
- 体重制限がなく、幼児以降も長く使える
- 柔らかな織布が赤ちゃんをしなやかに包み、部分的に引き締めながら微調整し、大人と密着させます。
- 首すわり前から使えるおんぶ紐できる
- 巻き方の練習が必要
抱っこ紐・おんぶ紐兼用
エルゴに代表されるようなバックル式キャリア (通称:SSC、ソフト・ストラクチャー・キャリア)、ラップとバックル式キャリアの両方の特徴を備えたハイブリッド抱っこ紐や布製抱っこ紐のメイタイが含まれます。
バックル式キャリア(SSC)
手軽に装着できるSSCは、もともとは腰座り以降の大きな赤ちゃんのおんぶのために登場した商品です。抱っこならもう少し早くから使用できますが、サイズ感は様々のため、親子双方の体格に合わせて選ぶことがとても重要です。赤ちゃんの快適な姿勢を保つために、背当ての幅や高さを調整できるか事前にチェックしましょう。
◆メリット- 簡単装着
- 成形された構造のため、正しく装着すれば安定性が高い
- 調整幅が少ないので、使用者の体格に合わない場合がある
- 男女兼用では、バックルの細かい調整が毎回必要
- おんぶが生後6か月以降・位置が低い商品がほとんど。
メイタイ
ウエスト部分まで布製のため、首すわり後の赤ちゃんの高い位置のおんぶができることが特徴のおんぶ紐です。
◆メリット- ラップに近い密着感と体重分散性
- 装着方法が比較的簡単
- 首すわり以降でも肩越しの高いおんぶができる
- 体格の違う大人が兼用しやすい(調整具なし)
- 装着時はショルダーストラップが床につきやすい
ハイブリッド抱っこ紐
ウエストベルトはかちっと装着できるバックル式ベルトで、背当てと肩ストラップは赤ちゃんの身体を隙間なくぴったり包みむ柔らかい織布です。
◆メリット- ラップに近い密着感と体重分散性
- 装着方法が比較的簡単
- バックル式ベルトによる安心感
- 首すわり以降はおんぶできる
- 装着時はショルダーストラップが床につきやすい
- おんぶの高さはメイタイより低い
おんぶ専用
1950年代におんぶ専用商品が日本で登場し、その形をそのまま引き継いだのが「昔ながらのおんぶ紐」です。祖父母世代にとっても懐かしい「昔ながらのおんぶ紐」は高い位置で素早く負ぶうことが特徴です。こういった伝統的な日本のおんぶ文化に影響を受け、最近は海外のメーカーよりonbuhimoという、素早く高い位置でおんぶするための商品が登場しています。海外生まれのonbuhimoは、日本の文化とベビーウェアリングが融合し、M字開脚や緩やかな背中のカーブを保つように設計され、手軽におんぶできます。海外のonbuhimoの対象月齢は腰すわり以降です。
3. おんぶ紐の選び方
毎日の暮らしの中で、どんなシーンに赤ちゃんをおんぶしたいですか?おんぶの目的や、必要とするタイミングが分かれば、自分と赤ちゃんに合うおんぶ紐を選ぶことができるはずです。おんぶ紐の無料講座、レンタルサービス、おんぶの講習会やオンラインプライベートレッスンについてディディモスをぜひご利用ください。
おんぶの目的に合わせた選び方
おんぶの目的 | 選び方ポイント | おすすめ |
外出、アウトドア | 赤ちゃんと大人の快適な姿勢、体重分散性、安定性 | ベビーラップ、メイタイ、ハイブリッド抱っこ紐、バックル式抱っこ紐 |
家事 | 高い位置のおんぶ、素早い装着 | ベビーラップ、メイタイ、ディディフィックス |
避難道具 | 手早くおんぶできる、幼児にも使える、ブランケットにも代用できる | ベビーラップ |
赤ちゃんの発達段階に合わせた選び方
月齢目安 | 発達段階 | 赤ちゃんのニーズ | おすすめ商品 |
生後2~3ヶ月 | 首すわり前 | 快適なM字姿勢と緩やかな背骨のサポート、首サポート、高いおんぶ | ベビーラップ |
生後4~6ヶ月 | 首すわり後 | 快適なM字姿勢と緩やかな背骨のサポート、首サポート、高いおんぶ | ベビーラップ、ディディタイ、ディディフィックス |
生後7ヶ月~ | 一人座りができる | 快適なM字姿勢のサポート | ベビーラップ、メイタイ、ハイブリッド抱っこ紐、バックル式抱っこ紐 |
大人の好みに合わせた選び方
大人目線の理想 | おすすめ商品 |
簡単装着 | バックル式抱っこ紐 |
快適(肩・腰低負担) | ベビーラップ |
簡単&快適 | ハイブリッド抱っこ紐、メイタイ |
バックルの安定性 | バックル式抱っこ紐 |
高い位置 | ベビーラップ、ディディタイ |
男女兼用 | ディディタイ |
汎用性 | ベビーラップ |
おしゃれを楽しみたい | ベビーラップ、ラップ生地を使ったキャリアタイプ |
4. 快適なおんぶの4つの条件
すべてのおんぶ紐に共通している快適なおんぶの条件は4つ。赤ちゃんにとって快適なおんぶできていれば、ママの身体も快適になる!
5. おんぶに関するよくある質問
生後2ヶ月の赤ちゃんをおんぶしてもいいですか?
赤ちゃんは何ヶ月からおんぶできる?
抱っこ紐でおんぶができるのはいつから?
双子のおんぶはいつからできますか?
生後2ヶ月の赤ちゃんをおんぶしてもいいですか?
首すわり前の赤ちゃんを安全におんぶできる商品は限られています。ベビーラップであれば、2ヶ月の赤ちゃんをおんぶすることができますが、必ずベビーウェアリングアドバイザー等に使い方や赤ちゃんの姿勢についてのポイントを教わりましょう。
また、2ヶ月くらいの身体の小さな赤ちゃんなら、両手が空く密着安定した対面抱っこでも簡単な家事やお出かけができます。目的や月齢に合うだっこやおんぶを使い分けることをおすすめします。
▶抱っことおんぶの専門家
赤ちゃんは何ヶ月からおんぶできる?
抱っこ紐やおんぶ紐の種類によって適した月齢は異なります。
安全に、親子共に快適におんぶするために、赤ちゃんの発達段階に合わせたおんぶ紐選びが大切です。
ベビーラップなら位置が高く、赤ちゃんの首元から背中や骨盤まで支えることができるので、首すわり前でもおんぶができます。布製抱っこ紐のメイタイ、肩紐が布製のストラップのハイブリッド抱っこ紐なら首すわり後からおんぶできます。一般的なバックル式抱っこ紐は赤ちゃんの位置が低く、早ければ生後6か月又は腰すわり以降におんぶできるようになっています。ディディモスのバックル式抱っこ紐「ディディフィックス」は、弾力性のある織布が赤ちゃんを優しく包み込むので、生後4か月から安全におんぶができます。
抱っこ紐でおんぶができるのはいつから
カチッと留める一般的なバックル式抱っこ紐は赤ちゃんの位置が低いので早ければ生後6か月又は腰すわり以降におんぶできます。
ディディモスのバックル式抱っこ紐「ディディフィックス」は、弾力性のある織布が赤ちゃんを優しく包み込むので、生後4か月から安全におんぶができる数少ないバックル式抱っこ紐です。
肩紐が布製のストラップといういわゆるハイブリッド抱っこ紐(ディディモスのディディクリックなど)や布製抱っこ紐のメイタイなら首すわり後からおんぶできます。ベビーラップならおんぶの位置が高く、背中を首元までしっかり支えることができるので、首すわり前でもおんぶができます。
▶生後4か月から安全におんぶできる抱っこ紐
双子のおんぶはいつからできますか?
おんぶができる時期は抱っこ紐の種類により異なります。 赤ちゃん2人を同時に身体の前で抱っこできるのは、首が座る頃くらいまでです。それ以降は赤ちゃんの身体が大きくなるため、1人をおんぶしてもう1人は抱っこをします。ベビーラップや、メイタイ、ハイブリッド抱っこ紐等は首が座るとおんぶができます。また、一般的なバックル式の抱っこ紐は腰座り以降におんぶできますが、ディディモスのディディフィックスは生後4か月からおんぶができます。
▶双子専用の抱っこ紐は必要ですか