ディディモスのはじまり

古代ギリシャ語で「双子」を意味するDIDYMOS(ディディモス)

その歴史はエリカと双子を含む4人の子ども達との物語から始まります。


エリカ・ホフマン
人類の歴史の中で、多くの民族が一枚布で抱っこやおんぶをする文化がごく初期からありました。一方、ヨーロッパでは近代産業化が進むにつれて、都市の市民階級が赤ちゃんを乳母車に乗せるようになり、抱っこは忘れ去られてしまいました。

1971年ドイツのエリカ・ホフマンによって一枚布の実用的価値を再発見

近くに頼れる親戚もなく、引っ越したばかりの村で4人の育児に奮闘していたエリカ。上の2人も幼いうえに、下の2人は双子。それは想像を絶する慌ただしい毎日でした。何とか改善方法を探していたエリカ。以前、1枚の布で子どもを自分の身体に密着させ、元気に働く母親たちの写真に感心したことを思い出し、中南米のお土産にもらった布地を試してみることにしました。使い方のコツをつかみ、一枚布で抱っこをしながら近所を散歩してみると、たちまち彼女たちは村の話題に。抱っこに批判的な声も多く受けましたが、何より大きなメリットに気づきました。

エリカが気付いた大きなメリット

  • 子どもに中断されることなく、家事時間を自分でコントロールできること。
  • 親子がお互いを身近に感じ穏やかな心で過ごせること。
  • M字開脚の抱っこが股関節の発達を促進すること。
娘のティナは双子によくみられる先天性股関節形成不と診断されました。一枚布抱っこによる開脚姿勢でエリカの腰骨の上に載っていたことによって、治療用の装具をつけることもなく、自然とよくなりました。*
ディディモス創業50周年

1972年ディディモス社設立

親子の様子がドイツの新聞や週刊誌に取り上げられると、国中から問い合わせが殺到。当初、我が双子の為に使用するつもりだったベビーラップですが、同じ悩みを持つ親達の役に立てるならと、商品化を実現しました。 こうして、世界中で広く普及している「ベビーラップ」が誕生したのです。

*注)ベビーラップの抱っこはすべての脱臼を予防できるわけではありません。症状が見られる場合は必ず医師にご相談ください。