整体師から見た抱っこ紐 ②素手抱っこ
整体師から見たベビーラップ・シリーズ2回目をお届けいたします!
こんにちは!整体師兼ベビーラップ・アドバイザーの堀内です。
整体師の視点からベビーラップについて考えるシリーズをお届けしています。前回、関節の痛みや尿漏れ、産後の体型戻りが悪いなど一見関係なさそうな産後ママのお悩みには、「抱っこの仕方」という一つ要因があるというお話をしました。
第二回目では抱っこ紐なし、素手で抱っこした場合のママの姿勢とその問題点を見てみましょう。
抱っこ紐なし、素手で抱っこした場合のママの姿勢
では抱っこ紐なし、素手の場合どのような「抱っこの仕方」がママのからだの負担になるのかをチェックしてみましょう。普段の赤ちゃんとの暮らしでも、少しの間なら赤ちゃんを素手で抱っこしますね。
赤ちゃんを縦抱きしてみてください。
始めのうちは赤ちゃんを高い位置で抱っこできている方がほとんどです。(図1)
赤ちゃんのお尻は、大人の重心(おへそのうらの「丹田」と呼ばれる場所)よりも上であることに注目しておいてください。しかし、時間が経つにつれて腕が疲れ、赤ちゃんが下がってきてしまいます。
そうすると、ママの姿勢はどうでしょうか。
赤ちゃんが下がった分、ママが上体を反らしてバランスをとることになります。(図2)
いわゆる、「反り腰」の状態というわけです。
反り腰の問題点
「反り腰」の姿勢は腰に負担がかかるだけではなく、バランスの崩れた脊柱が体重をうまく支えられなくなり、身体のあちこちに負担がかかってきます
また、「反り腰」はスタイルにも影響してきます。腰を沿った状態では、お腹はぽっこりと大きく見え、骨盤や股関節も連動して動くために、ヒップラインが大きくなったように見えてしまいます。「骨盤が開く」という言葉をよく耳にするかと思いますが、これは実際には反り腰やガニ股・内股などの動作によって、腰・骨盤・股関節などが連動して動き、腰回りが大きく見えてしまう、ということです。
※骨盤の関節(恥骨結合や仙腸関節)もゆるんで広がりますが、分娩の時でさえ数ミリと言われています。そして、この「反り腰」の姿勢では腹圧もかかっています。これが妊娠と出産で疲れている骨盤底筋群※にさらに負担をかかるため、尿漏れの一因となることがあります。
※骨盤底筋群とは
骨盤底筋群とは、骨盤の底にハンモックのようについている筋肉のことです。内臓を支えるほか、肛門、膣、尿道などの出口をコントロールする筋肉でもあります。
また、赤ちゃんの位置が下にくるほど手先で赤ちゃんの体重を支えることになり、手首に負担がかかります。(授乳においても、手先で頭を支えていると手首を痛めやすくなります)そして手が下がると同時に肩も内側に入りやすくなり、猫背になる方が多いのです。
~まとめ~
☆抱っこ紐なしで抱っこする場合は、赤ちゃんのお尻の位置が大人の重心(おへその辺り)より上にあると楽。
☆赤ちゃんのお尻の位置が大人のおへその位置よりも下に来ると…
1.反り腰になる
体重を支えていた脊柱のバランスが崩れ、身体のあちこちに不調をきたす。
ぽっこりお腹に見える。
腰に連動して骨盤や股関節が動き、ヒップラインが大きく見える。
=これがいわゆる「骨盤が開いた」状態
骨盤底筋群への腹圧が上がるため、尿漏れの原因になる。
2.手先で赤ちゃんを支える
手首を痛めやすい。
猫背になりやすい。
次回は<日本の主流、バックルタイプの抱っこ紐でのママの姿勢」>をみてみましょう。
いかがでしたか?次回もお楽しみに!。。。。。。。
ベビーラップや抱っこ紐について<整体師:堀内千賀子さん記事>:
①産後ママのお悩み
②素手抱っこ
③抱っこ紐の注意点
④ベビーラップの特徴
⑤ベビーラップのおんぶ
ズバリ新生児からの抱っこ紐の選び方を聞く!
兵庫県尼崎市・岡山を中心に活動中の堀内千賀子さんのHP